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マンション管理士試験過去問研究

<2009年4月30日>

さて、マンション管理士試験過去問研究(第3回)の解説を続けます。

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平成18年度問32

住居専用の専有部分からなる数棟で構成される甲団地の団地管理組合(区分所有法第65条に規定する団体をいう。以下この問いにおいて同じ。)から規約の作成を依頼されたマンション管理士が団地建物所有者に説明した次の内容のうち、マンション標準管理規約(団地型)によれば、適切でないものはどれか。

1.規約の対象物件のうち共用部分の範囲を定める必要がありますが、団地共用部分と棟の共用部分とを区分して定め、その管理は、団地管理組合が両者を一括して行います。

2.各団地建物所有者及び各区分所有者の共有持分割合を定める必要がありますが、これについては、土地及び附属施設、団地共用部分並びに棟の共用部分に分けることとします。

3.各組合員及び各区分所有者の議決権の割合を定める必要がありますが、団地総会にあっては土地の共有持分割合とし、棟総会にあっては棟の共用部分の共有持分割合とします。

4.土地及び共用部分等の管理に要する経費は、管理費、団地修繕積立金及び各棟修繕積立金に分けて定める必要がありますが、それぞれの額は、団地建物所有者の土地の共有持分に応じて算出します。

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基本的な復習は前回にいたしましたので、

今日は、各肢の検討をします。

肢1ですが、

「共用部分の範囲を定める必要がありますが」となっておりますが、そもそも共用部分の範囲って規約で定めることができるの?という疑問があります。

区分所有法には、規約共用部分になりうる部分を規約で定めるのはもちろん可能ですが、法定共用部分というのは規約とは関係なく当然に定まるという建前があるからです。

しかし、まあ、この部分はあまり厳密に考えないで、共用部分を明示しておく必要性がある、という感じで解釈しておきましょう。あまり好きではないですが、試験テクニック的に解説すれば、肢1の文章の後段に論点があるのは明らかですので、前フリは「都合よく解釈」するのが良いかと思われます。

つまり

前フリ、前提説明の文章 ⇒ 都合よく解釈して、おおむね正しいものと判断する。

論点が含まれていると推認できる文章 ⇒ 正確に論点を抽出する。

という感じのテクニックになろうかと思われます。

で、「団地共用部分と棟の共用部分とを区分して定め」と「その管理は、団地管理組合が両者を一括して行います。」が論点であろうと推認されるわけですが、

一応、両方ともマンション標準管理規約(団地型)に記載されている知識として処理していいと思います。

とくに、「その管理は、団地管理組合が両者を一括して行います。」は、論理的に答えがでるものではなく、マンション標準管理規約(団地型)がそういう立場だからそうだとしかいいようがないですので、前回の復習を参考に知識として入れておくのがよいでしょう。

ただ、「団地共用部分と棟の共用部分とを区分して定め」は、区分所有法で考えてほしいところでございます。

前回お話しましたように団地共用部分と棟の共用部分とは別個の権利関係にありますので、区分するのは当然であるということです。「管理」につきましては、一括管理という手段がありますが、権利関係はどこまでいっても団地共用部分と棟の共用部分とが交わることはなく別個のものです。

よって、「団地共用部分と棟の共用部分とを区分して定め」ということが、暗記として解答できるのではなく、「それって当然じゃない」と解答できるようになれば、区分所有法の理解度が合格レベルに達しているものと思われます。

次に、肢2ですが、

これを暗記で解答するのは・・・さびしいですね。

前回の復習を参考に論理的に解答を導いてほしいです。強く希望しますね。

「区分建物」「附属施設」「土地」

それぞれ権利関係は、別個のものです。

「共有持分割合を定める」とは権利関係の話ですので、

論理的には「区分建物」「附属施設」「土地」

の3つが別々に定めるということになります。

ところが、前回の復習でもありましたが、附属建物のような附属施設は共用部分化が可能ですので(いわゆる団地共用部分)、その場合は民法ではなく区分所有法の適用があるわけです。

つまり、「附属施設」の中には、共用部分化され区分所有法により権利関係が規律される「団地共用部分」と原則どおり民法により権利関係が規律される単なる「附属施設」が混在しているわけです。

そこで、この2つを分離することによって4つの権利関係

「土地」「附属施設」「団地共用部分」「棟の共用部分」

が出現するということになります。

で、余談になりますが、

考えるのが面倒だから暗記してしまおうとする人がいます。

考えて答えを出すのも、暗記で解答するのも、同じ1点は1点です。

だけれども、限りある人生の生き方として、そういうのでいいのかな?という気がします。

人生では、区分所有法より何百倍、何千倍もの頭を悩ませることが多々起こります。

にもかかわらず、考えるのが面倒だから暗記してしまおう、で大丈夫なのですか?

どこかに書いてある人生の解答例を暗記すれば、幸せな人生が転がりこんでくるのでしょうか?

根本的には生き方の問題ですので、善悪の問題ではなく自由にやればよいと思いますが、考えて答えを出す、ということを学んでみるのは生き方が広がって楽しいことだと思いますよ。。。

さて、余談はこれくらいにして肢3にいきます。

簡単にやってしまうと、以下のようになります。

団地総会 ⇒ 団地管理組合 ⇒ 土地の管理団体 ⇒ 土地の持分

棟総会 ⇒ 建物の管理組合 ⇒ 建物の管理団体 ⇒ 建物の持分

以上を参考に、ご確認くださいませ。

で、最後、肢4ですが、これも暗記では、さみしいですね。

「管理に要する経費」というのは、区分所有法19条にありますように、共用部分の共有持分割合に応じて負担します。

つまり費用負担の問題は、共有持分割合の問題であり、それは権利関係の問題なのです。

くどいですが、権利関係は別個のものです。

よって、

建物の費用負担 ⇒ 建物の権利関係 ⇒ 建物の共用部分の共有持分割合

土地の費用負担 ⇒ 土地の権利関係 ⇒ 土地の共有持分割合

ということで、

「共用部分等の管理に要する経費」を「土地の共有持分に応じて算出します。」などど言っているので、誤りということがわかります。

なお、補足しておきますが、建物の費用負担と土地の費用負担とは別個のものですので、

建物の費用負担 ⇒ 建物の管理費 + 建物の修繕積立金

土地の費用負担 ⇒ 土地の管理費 + 土地の修繕積立金

と4つの費目にわかれることになります。

しかし、マンション標準管理規約(団地型)では管理については一括管理が前提ですので、建物の管理費と土地の管理費を一緒にしてもよいこととなります。

よって、問題文にあるように

「管理費」「団地修繕積立金」「各棟修繕積立金」

の3つの費目になることとなります。ご確認くださいませ。

(以下、解説(3)へ続く)

(続きを読む↓↓↓)

⇒マンション管理士試験過去問研究<第3回>解説(3)

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⇒マンション管理士試験過去問研究

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